法人

#研修企画・講師派遣

職員と子どもの双方を守るために。日々の関わりを見直す研修

顧客・団体名

千葉県流山市社会福祉協議会

導入サービス

研修企画・講師派遣

対象者

放課後児童支援員・補助員

実施形式

対面研修

実施期間

2025年5月

導入前の課題

当社に研修を依頼しようと思ったきっかけを教えてください。

男性職員が一気に増え始めた時期と、日本版DBS制度の導入が決まり、子どもに関わる現場における安全性や適切な関わり方について社会的な関心が高まっていたことがきっかけでした。

学童保育の現場では、子どもたちが職員に親しみを持って接してくれます。特に男性職員は子どもたちから慕われることも多く、自然と距離が近くなる場面も少なくありません。その一方で、女性職員からは「本人に悪気がなくても誤解されてしまうことがあるのではないか」「勘違いされてしまったら心配だよね」という声も上がっていました。

子どもに関わる仕事に興味を持って、学童保育へ入職してくれた職員たちが、誤解や不安によって本来できるはずの関わりをためらったり、子どもたちと接する機会を失ってしまったりすることは避けたいと考えていました。

そのため、男性職員自身が自分を守る視点を持ちながら、安心して子どもたちと関われる環境づくりにつながる研修ができないかと考え、相談させていただきました。

検討していた当時、現場あるいは担当者間ではどのような課題感をお持ちでしたか?

私は保育士として10年以上現場に関わってきましたが、保育園では男性職員向けの研修が実施されることもありました。一方で、学童保育の現場では同様の学びの機会が少なく、学童保育だからこそ必要な学びがあるのではないかと感じていました。

また、男性職員と女性職員では、子どもとの関わり方や受け取られ方に違いがあることも日々感じていました。例えば、男性職員は無意識に声が大きくなったり、ダイナミックな遊び方をしたりすることがあります。それ自体は決して悪いことではありませんが、子どもによっては怖さを感じる場合もあります。

当時は上長から「男性だけにフォーカスした研修を行うことで、かえって差別を助長してしまうのではないか」という意見もありました。しかし私自身は、男性職員が働きにくさを感じることなく活躍してほしいという思いがありました。

だからこそ、男性だけを対象に問題提起するのではなく、お互いの特性や立場を理解しながら、より良い職場づくりにつなげることが課題だと考えていました。

東急キッズベースキャンプを選んだ理由

研修を依頼するにあたり、どのような点を重視して依頼先を検討されましたか?

一番重視していたのは、講師の方が実際の現場経験を持っていることでした。

私自身、以前に放課後児童支援員認定資格研修でキッズコーチ協会(※)の研修を受講したことがあり、その際に講師の方々が現場経験をベースにお話しされていたことが印象に残っていました。

現場で働く職員にとっては「実際に子どもと関わってきた人の話」であることが大きな意味を持ちます。現場特有の悩みや難しさを理解した上で話していただけることに安心感がありました。

また、このテーマは非常にデリケートな内容でもあるため、現場を知らない方が伝えるよりも、現場経験のある方だからこそ職員が納得して受け止められるのではないかと思っていました。

当社に研修を依頼する決め手となった点を教えてください。

放課後児童支援員認定資格研修でお世話になっていたこともあり、キッズコーチ協会には以前から親しみがありました。

また、学童保育に関する研修先を検討する中でさまざまな企業や大学を調べましたが、キッズコーチ協会は実績も豊富で、学童保育に関する情報を探していると常に候補として挙がっていました。

何より、打ち合わせの段階からこちらの意図を丁寧に汲み取りながら企画を組み立てていただけたことが大きかったです。

私たちとしては、男性職員の強みを活かしながら、本人を守り、子どもたちも守るための学びの場にしたいという思いがありました。その意図を理解した上で内容を整理してくださったことが依頼の決め手になりました。

実施した内容

どのような研修を実施しましたか?

研修テーマは「学童保育における男性の役割 ~信頼される存在へ~」でした。

タイトルだけを見ると、男性職員を対象に注意喚起をするような印象を受ける方もいるかもしれません。しかし実際には、男性職員を責めたり制限したりするための研修ではなく、男性だからこそ発揮できる強みを再確認しながら、自分自身や子どもたちを守るための関わり方について考える研修でした。

研修では、社会情勢や制度の変化を踏まえながら、子どもとの適切な距離感や関わり方について学びました。また、「誤解を生まないためにどうするか」という視点だけでなく、職員自身を守るためにどのような意識が必要なのかについても考える機会となりました。

さらに、男性職員だけでなく女性管理職や女性職員にも参加してもらいました。男性にフォーカスしたテーマではありましたが、一緒に働く仲間だからこそ、女性職員にも知っておいてほしい内容だったと思います。

単なるコンプライアンス研修ではなく、男性職員だけでなく女性職員も含めて、お互いの立場や考え方を理解しながら、より良い関係づくりを目指す研修になったと感じています。

実施後の変化

研修実施後、受講者にはどのような変化がありましたか?

特に若い男性職員に大きな変化が見られました。

学童保育では子どもたちとの距離が近くなりやすく、特に高学年の子どもたちが職員に甘えたり、スキンシップを求めたりする場面があります。

研修後は、「子どもとの信頼関係を大切にしながらも、自分自身を守るための距離感が必要」という意識を持てるようになりました。

特に若い男性職員からは、「子どもたちとの関係を大切にしたい気持ちは変わらないが、自分自身を守るためにも適切な線引きが必要だと感じた」という声がありました。これまでは対応に迷っていた場面でも、子どもたちに理由を伝えながら適切な距離を保つなど、以前よりも自信を持って対応できるようになったと感じています。

また、女性職員側にも変化がありました。「スキンシップがなくても信頼関係は築ける」「男性職員だけの問題ではなく、一緒に考えるべきテーマだよね」という共通認識が生まれ、お互いをフォローし合う環境づくりにもつながっています。

さらに、子どもたちとの関わり方について職員同士で話し合う機会も増え、男性職員だけでなく、組織全体でより良い関わり方を考えるきっかけになったと感じています。

研修導入後、担当者としてどのような変化や手応えを感じていますか?

研修を実施したことで、職員同士がこれまで以上に話しやすくなったと感じています。

以前は、「悪気がないのは分かるけれど、どう伝えれば良いのだろう」と悩みを抱え込んでしまうこともありました。しかし今は、気になることがあれば相談したり話し合ったりできる雰囲気が少しずつ生まれています。

また、各学童保育の現場でも状況に応じてルールづくりや共通認識づくりを進めるようになりました。

今回の研修を通じて、職員を守ることと子どもを守ることは決して別のことではなく、両方を大切にする視点が必要だという意識が広がったことを大きな成果だと感じています。

今回の研修で得た学びを、今後どのように組織の中に広げていきたいですか?

子どもとの関わり方に絶対的な正解はありませんし、社会の価値観や求められる対応も変化していきます。

だからこそ、一度研修を受けて終わりではなく、継続的に学び続けることが大切だと思っています。職員同士で話し合いながら、それぞれの現場に合った形で学びを実践し、少しずつ組織全体に定着させていきたいと考えています。

また、「こういう場合はどう対応したか」「こんな工夫をしたらうまくいった」といった現場の実践も共有しながら、職員一人ひとりの学びにつなげていきたいです。

研修をきっかけに生まれた意識を一過性のものにしないよう、今後も組織全体で取り組みを続けていきたいと思っています。

研修の導入をご検討中の皆様へのメッセージ

私たちも最初から明確な研修の形が見えていたわけではありません。「こうしていきたい」という思いはあっても、それをどのように研修へ落とし込めば良いのか分からない状態からのスタートでした。

今回、打ち合わせを重ねる中で課題を整理し、現場に合った内容として形にしていただけたことは本当にありがたかったです。

育成担当者の方の中には、「組織を良くしたい」「こんな現場を目指したい」という思いを持ちながらも、どのような学びの機会を作ればよいか悩んでいる方も多いと思うのでまずは相談してみることが大切だと思います。

現場ごとに抱えている課題は異なると思いますが、「こうしていきたい」という思いがあれば、まず一歩踏み出してみることが大切だと思います。私たち自身も今回の研修を通して、多くの学びや気づきを得ることができました。

※東急キッズベースキャンプは、一般社団法人キッズコーチ協会の研修・検定業務を受託運営しています。本事例は、同協会の研修事例です。

VOICE

参加者・受講者の声

  • 子どもへの声かけやセーフティートーク、「怒る」と「叱る」の違い等、現場ですぐに使える具体例が多く、明日から実践してみたいと思いました。

    放課後児童クラブ運営事業者/現場スタッフ

  • リフレーミングやポジティブな声かけを通じて、子どもの良いところや行動の背景を見る大切さを学びました。より楽しく安心できる指導につなげたいです。

    スポーツクラブ運営事業者/現場スタッフ

  • 傾聴・承認・質問は、子どもだけでなく大人とのコミュニケーションにも活かせると感じ、仕事や日常生活でも実践してみたいと思いました。

    サービス・運輸事業者/現場スタッフ

  • 具体的な事例やワークを通じて、ハラスメント防止だけでなく、より良いコミュニケーションや職場づくりにつながる実践的な学びが得られました。

    小売業/管理職

  • 子どもの人権を守る視点と、一人ひとりの気持ちを受け止め、信頼関係を築くことの大切さを再認識しました。職員同士で連携し、子どもが安心して過ごせる居場所づくりに活かしたいです。

    自治体(放課後児童クラブ主管部署)/現場スタッフ

  • 講師の実体験や同じ子育て世代との交流を通じて、仕事と育児を無理なく両立するヒントが得られ、気持ちも前向きになりました。

    サービス事業者/子育て中の社員